ご家庭や店舗、工場で問題になるとても小さなダニ「ケナガコナダニ」。
人を刺すような被害はありませんが、「謎の動く白い粉」として気味悪がられるダニの仲間です。
そのケナガコナダニに対して、業務用殺虫剤(液体殺虫剤5種類)と市販品(殺虫剤2種類・凍殺スプレー)の駆除効果をテストしました。
結論:
- 試した業務用の液体殺虫剤の中では有機リン系の「水性サフロチン乳剤」が効果的だった
- 市販品の「ダニアース」(特にアミドフルメトを含むもの)は非常に効果が高かった
- 市販の凍殺ジェットは瞬殺レベルの速効性があった
※今回テストした殺虫剤は市場にある様々な殺虫剤のごく一部です。
業務用殺虫剤とテスト方法
業務用の殺虫剤は5種類
水で希釈して使う液体殺虫剤です。
- 水性サフロチン乳剤「SES」(有効成分:有機リン系プロペタンホス)
- ベクトロンFL(有効成分:メタジアミド系ブロフラニリド)
- ムシクリンFL(有効成分:フェニルピラゾール系ピリプロール)
- エクスミン乳剤「SES」(有効成分:ピレスロイド系ペルメトリン)
- サイベーレSC(有効成分:ピレスロイド系β-シフルトリン)
ムシクリンFLとサイベーレSCは医薬品・医薬部外品ではなく、法律上はダニに使用する薬剤ではありませんが、今回はテストのため使用しました。
ムシクリンFLの有効成分ピリプロールは、犬用のノミダニ駆除薬にも使われている成分で、ダニに効果があるのかな?と思い試してみました。ただし、犬用の「プラク-ティック」というノミダニ薬のピリプロール濃度は12.5%と高く、今回使ったムシクリンFLの50倍希釈液はピリプロール濃度0.05%とかなり低くなっています。
※この5種類うち、ケナガコナダニの分類である「屋内塵性ダニ類」が対象害虫に記載されているのは水性サフロチン乳剤だけです。ベクトロンFLとエクスミン乳剤は「イエダニ」のみ、ムシクリンFLとサイベーレSCにダニの記載はありません。
業務用のテスト方法
- 各殺虫剤の希釈液を作る
- 約10cm角のキッチンペーパーの表面に希釈液を塗布(少し濡れている状態)
- ケナガコナダニが多数含まれた粉末をその上に置き、ほぐす。個別容器で保管する
- 時間経過ごとに顕微鏡で目視確認し、動かなくなったケナガコナダニの割合を記録する

約10cm角のキッチンペーパーに薬液を塗布したもの

粉末を顕微鏡で20倍に拡大した様子。ケナガコナダニがワラワラと多数動いている

さらに拡大したケナガコナダニ
5種類の液体殺虫剤と、比較として無処理(何もしていない状態)の計6種類でテストしました。
テスト方法はかなりザックリ
これは研究論文として発表するような精密な試験ではなく、実際の駆除現場で使うための簡易的なものです。
- それぞれに投入したケナガコナダニの数は不明(小さくて数えられないため)
- 活動停止率は目視による大体の割合
- 粉末ごと容器に投入しているため、ダニと薬液の接触率は多少下がっているはず
試験としてはアバウト過ぎるものです。
しかし、実際の現場でのケナガコナダニ駆除では、実験室でやるような精密な調査・施工は現実的に難しく、このくらいアバウトな試験でも効果が感じられる方法で実施する必要があります。
業務用のテスト結果
次の結果になりました。
(※活動停止率とは動かなくなった個体の割合のこと。本当に死んだかは確認困難)
| 殺虫剤名 | 有効成分 | 希釈倍率 | 希釈液の 有効成分濃度 |
10㎠ あたり |
経過時間と活動停止率(%) | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1時間 | 3時間 | 5時間 | 12時間 | 24時間 | |||||
| 水性サフロチン乳剤 | プロペタンホス | 10倍 | 0.30% | 0.5ml | 10 | 20 | 70 | 100 | 100 |
| ベクトロンFL | ブロフラニリド | 50倍 | 0.10% | 0.5ml | 0 | 0 | 0 | 50 | 90 |
| ムシクリンFL | ピリプロール | 50倍 | 0.05% | 0.5ml | 0 | 0 | 10 | 20 | 90 |
| エクスミン乳剤 | ペルメトリン | 10倍 | 0.50% | 0.5ml | 0 | 0 | 10 | 30 | 90 |
| サイベーレSC | シフルトリン | 20倍 | 0.03% | 0.5ml | 10 | 10 | 30 | 50 | 90 |
| 無処理 | – | – | – | – | 0 | 0 | 0 | 20 | 50 |
業務用の結果について
水性サフロチン乳剤が最も速効性が高く、12時間後には動く個体は1匹もいなくなりました。
ベクトロンFLの効果が出るのに時間がかかるのは想定内でしたが、24時間後でも動く個体がいました。「ダニ用ゼロノナイト」と同じ有効成分で期待していたのですが、今回はテスト方法が雑だったせいもあったのか良い結果は残せませんでした。
ムシクリンFLは、やはり濃度が低いため、ダニ駆除としては不十分な結果になりました。
ピレスロイド系2種(エクスミン乳剤・サイベーレSC)は、ピレスロイド系の特徴である速効性はほぼ見られませんでした。
※時間経過とともに無処理の所でも動かなくなる個体がでてきました。最終の24時間後の駆除率は、各殺虫剤とも正しいかは微妙です。
※繰り返しになりますが、水性サフロチン乳剤以外は「屋内塵性ダニ類」を殺虫するための薬剤ではありません。高い効果が得られなくても問題ありません。
同じ希釈液をアリに使ったら
数時間してもケナガコナダニがあまりにも死なないので、殺虫剤の希釈を間違えたのかと思い、その希釈液を使ってアリの接触テストをしてみました。
アリ(アシジロヒラフシアリ)に対する接触テスト
| 殺虫剤名 | 有効成分 | 希釈倍率 | 希釈液の 有効成分濃度 |
10㎠ あたり |
経過時間と駆除率(%) | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10分 | 20分 | 60分 | |||||
| 水性サフロチン乳剤 | プロペタンホス | 10倍 | 0.30% | 0.5ml | 20 | 90 | 100 |
| ムシクリンFL | ピリプロール | 50倍 | 0.05% | 0.5ml | 80 | 100 | 100 |
| エクスミン乳剤 | ペルメトリン | 10倍 | 0.50% | 0.5ml | 100 | 100 | 100 |
| サイベーレSC | シフルトリン | 20倍 | 0.03% | 0.5ml | 80 | 90 | 100 |
| 無処理 | – | – | – | – | 0 | 0 | 0 |
結果は非常に高い駆除スピード・駆除率となり、殺虫剤の希釈には問題ないようでした。
そもそもダニは昆虫ではありませんが、アリと比べると殺虫剤の効果は大きく異なることが分かりました。
業務用の屋内塵性ダニ用殺虫剤
今回は在庫がなくテストしていませんが、業務用として「フマキラーND-03」という屋内塵性ダニ用の液体殺虫剤があります。
アルコールベースのフェノトリン製剤で、濃度は安全データシートに「1%以下」としか記載されておらず正確な値は不明ですが、おそらく市販品の「ダニフマキラー」(フェノトリン濃度:0.67w/v%)と同程度ではないかと推測します。どちらも原液使用で、対象害虫が同じだからです。
今回テストする下記市販品「ダニアーススプレー」もほぼ同じ成分で(フェノトリン濃度:0.666w/v%)、効果も同程度ではないかと思われます。
市販殺虫剤とテスト方法
市販品は2種類
- ダニアーススプレー速乾(有効成分:フェノトリン)
- ダニアース(有効成分:フェノトリン、メトキサジアゾン、アミドフルメト)
両方ともケナガコナダニのような「屋内塵性ダニ類」用の殺虫剤です。
ダニアーススプレー速乾の方はアルコールを使ったもので、名前の通りすぐに乾いて跡残りはほとんどしません。
ダニアースの方は、「アミドフルメト」という成分が特徴です。一般的なエアゾール剤のように灯油が使われており、吹き付けるとヌルヌルがしばらく残ります。
商品名が似ているので写真を載せておきます。容器も中身も大きくちがいます。

左:ダニアーススプレー速乾。右:ダニアース
市販品のテスト方法
業務用と同じように、キッチンペーパーにシュッと吹き付けて、粉末ごとケナガコナダニを乗せます。
どちらも希釈せず、製品のまま使用しました。
市販品のテスト結果
| 殺虫剤名 | 有効成分 | 容器の状態 | 経過時間と駆除率(%) | |||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 30分 | 1時間 | 1.5時間 | 2時間 | |||
|
ダニアース スプレー |
フェノトリン | 塗布直後(濡れてる) | 100 | 100 | 100 | 100 |
| 風乾 | 50 | 80 | 90 | 100 | ||
| ダニアース |
フェノトリン メトキサジアゾン アミドフルメト |
塗布直後(濡れてる) | 100 | 100 | 100 | 100 |
| 風乾 | 100 | 100 | 100 | 100 | ||
「えっ!!」
あまりの効果の高さに驚き、アミドフルメトの方はもう一度試してみました。
今度は30分放置せず、顕微鏡でずっと見ていました。
| 殺虫剤名 | 有効成分 | 状態 | 経過時間と活動停止率(%) | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 5分 | 10分 | 15分 | 20分 | 25分 | 30分 | 35分 | 40分 | 45分 | |||
| ダニアース |
フェノトリン メトキサジアゾン アミドフルメト |
塗布直後(濡れてる) | 0 | 90 | 95 | 100 | – | – | – | – | – |
| 塗布25分後(濡れてる) | 0 | 50 | 95 | 100 | – | – | – | – | – | ||
| 乾いている | 0 | 0 | 10 | 50 | 80 | 90 | 90 | 95 | 100 | ||
市販品の結果について
どちらも高い効果が確認されました。
ダニアーススプレーの方はアルコールを使っているためすぐ乾き、ご家庭で気軽に使っても安全で、効果も高いです。
ダニアース(アミドフルメト製剤)の方は、活動停止する前でも、動き回っているというよりも「もがくだけで歩けない」という状態で、尋常でない効果がありました。
有効成分:アミドフルメト
ケナガコナダニのような屋内塵性ダニ類に対して、高い速効性と駆除効果があり、忌避性もありません。人を刺すツメダニにも効果が高いそうです。
外部リンク:アミドフルメトの開発元 住友化学HP(リンク先のトップページから探すより、「アミドフルメト 住友化学」で検索した方が詳細な情報を見つけやすいです)
アミドフルメトを成分とした殺虫剤は、現時点ではアース製薬のダニアースシリーズのみで、業務用の薬剤も無いようです。
市販品でこれほど効果がちがう殺虫剤があるとは、驚きでした。
ダニアースはアミドフルメト単体ではなく、フェノトリン・メトキサジアゾンという従来からある成分も含まれている製剤で、今回の結果がアミドフルメトによるものかは断定できません。しかし、上記住友化学の技術情報などを読むと、アミドフルメトが含まれていることによる効果も大きいだろうと推察されます。
有効成分:フェノトリン
フェノトリンというピレスロイド系の成分は市販品・業務用殺虫剤で広く使われています。人体に直接付けたり、微細な霧で空間噴霧できる商品もあり、安全性が高い成分であることは広く知られています。
害虫駆除の経験的には、(ゴキブリやコバエに対して)フェノトリンは他の成分と比べて駆除効果がイマイチで、殺虫力は低いのかなと思っていました。
しかし、屋内塵性ダニ類に対しては効果が高く、医療の皮膚科学会のガイドラインでもケナガコナダニに対するフェノトリンの効果を示しており、使用を推奨しています。
外部リンク:公益社団法人日本皮膚科学会HP 疥癬診療ガイドライン(第3版)
同じくよく使われるピレスロイド系のペルメトリンよりも低濃度でケナガコナダニ駆除が可能です。
当たり前ですが、ゴキブリによく効く殺虫剤とケナガコナダニによく効く殺虫剤はちがう、ということですね。
業務用「フマキラーND-03」について
ダニアーススプレーと同程度の効果とすれば、水性サフロチン乳剤と同等、もしくは効果が高い可能性があります。
アルコールベースで原液使用と、水性サフロチン乳剤とは性質がかなり異なる液体殺虫剤で、価格もけっこう違います。
ダニアーススプレーで良い結果が出ており、これ以上の効果は望みにくいため、わざわざフマキラーND-03を仕入れなくてもダニアーススプレー(もしくはダニフマキラー)を使えばいいかなと思います。
冷凍ジェットのエアゾールスプレー
殺虫剤を使いにくいご家庭や工場もあるため、冷凍タイプのエアゾールスプレー(フマキラー 凍殺ジェット-85℃)も使ってみました。
ケナガコナダニが群がっているペットフードに1~2秒軽く噴霧し、顕微鏡で観察してみました。

ケナガコナダニが多数付着した粉末・ペットフードに凍殺ジェットを噴霧

凍りつくペットフード

ペットフードの表面もしっかり凍る

多数のケナガコナダニがいたが、全て動かなくなっている

赤丸がケナガコナダニ。全て動かなくなっている
今回のテストでは、業務用・市販品の殺虫剤よりもはるかに速く、瞬間的に動かなくなりました。
2時間後に再確認してみたところ、復活はありませんでした。ペットフードの内側には生きた個体が残っているかと思いましたが、割ってみても動くケナガコナダニはいませんでした。
業務用の液体殺虫剤に何時間触れさせても死ななかったケナガコナダニが一瞬で、凍殺ジェットすごい…!
凍殺ジェットのメリット
- 速効性がものすごく高い
- 殺虫成分を含まない
- 一般的なエアゾール(LPG等)とちがい、吹き付けてもヌルヌルが残らない
凍殺ジェットのデメリット
- 残効性が全くない
メリット・デメリットを理解したうえで活用すれば大きな武器になります。
家庭でケナガコナダニが大発生した時の駆除方法
以前に、家庭の台所でケナガコナダニが大量発生した現場がありました。今回のテストで使ったケナガコナダニはここから持ち帰ったものです。
関連記事:施工事例 ケナガコナダニ駆除
この現場のように、ある特定のもの(ペットフードや食材など)が原因であれば、次の方法をおすすめします。
- まず、大量発生の元となっている物やダニが付着している物をビニール袋に入れてとにかく外に出す
- 床や家具・家電などをアルコール拭きなどで清掃する(薬剤の効きを良くするためと、ダニを物理的に除去するため)
- 清掃しきれない床や家電の凹凸に凍殺ジェットを噴霧してダニを駆除する
- 凍殺ジェットできない場所に潜んでいるダニを待ち伏せて駆除するため、ダニアースや液体殺虫剤を散布する
- 外に出した原因物に殺虫剤や凍殺ジェットをかけてダニを駆除する(徘徊して他の物に移るのを防ぐ)
- 外に出した物は廃棄するか、どうしても戻すものはよく洗浄・乾燥させてから戻す
- くん煙剤を使える場合はダニアースレッドを室内で炊く
もちろん、ケナガコナダニが大量発生しないように清掃や温度・湿度管理をしておくのがベストですが、発生してしまったら駆除するしかありません。
先日の駆除施工でも凍殺ジェットやダニアースを使った方がよかったかもしれません。
畳でケナガコナダニが発生した場合
ケナガコナダニは畳でも発生することがありますが、ペットフードなどとちがい、かんたんに外に出して処分することはできません。
早急な畳交換が難しい場合は、やはり殺虫剤で駆除を進める必要があります。
『ダニアース』のようなアミドフルメト製剤が適している
「ダニ用」と謳われている殺虫剤は数多くありますが、アミドフルメトという成分が含まれた「ダニアース」(エアゾール剤と缶タイプくん煙剤があります)はケナガコナダニなどの屋内塵性ダニ類にとても有効です。
アミドフルメト製剤にはやや劣りますが、フェノトリンを主成分とする「ダニアーススプレー」も効果的です。ただ、こちらは表面にスプレーするだけで、畳の中にノズルを突き刺しての施工はできません。
もちろん「ダニ用」として市販されている殺虫剤はどれも効果があるはずです。ダニ用の殺虫剤は必ず医薬品または医薬部外品の登録を受けなければならず、メーカーの殺虫効力試験結果を厚生労働省などが厳格に審査しています。
ただ、メーカーが設定した用法用量通りにきっちり使うことは現実的に難しいことがあります。部屋の中には凹凸が多い様々な物が置かれており、それらの表面積や体積を現場で正しく計算するのは困難ですし、部屋の構造や空気の流れなども関係します。薬剤を散布できない・散布してほしくないという場所もあります。
実際の現場では多少の過不足が生じてしまうことを前提に、できるだけ効果が高い殺虫剤を選んだ方がよいと思います。
広範囲なら業務用の液体殺虫剤
市販のエアゾール剤は量が少なく、一度に処理できる範囲も狭くなります。時間がかかり、ムラも生じやすくなります。
一部屋丸ごとなど、広範囲の場合は業務用の「水性サフロチン乳剤」散布の方が適している場合もあります。
その他の駆除方法
殺虫剤(凍殺ジェット含む)の使用も難しい場合、次のような方法も考えられます。
畳の熱乾燥処理
畳を丸ごと熱乾燥させる方法があります。車の荷台でできる熱乾燥車というものがあり、トコジラミの駆除などでも使われます。ケナガコナダニは45~50℃ほどの高温では死滅するため、高温による駆除は効果的です。費用と時間はかかりますが、畳やふすまなど丸ごと熱殺虫できるためムラなく、確実に処理できます。
部屋を高温にする熱殺虫(ターモノックス)
搬出できない設備などを対象に食品工場などでよく使われる方法です。ストーブのような装置を置いて、室温を50~60℃で長時間維持し、害虫の成虫・幼虫だけでなく卵まで死滅させます。殺虫剤は使いません。
外部リンク:株式会社サンエーHP 安心・安全の害虫駆除システム:ターモノックス
ドライヤーはどうか
高温による駆除は可能でしょう。しかし、ドライヤーは凍殺ジェット以上に風圧が強く、死ぬ前に飛散してしまうかもしれません。
ご家庭でケナガコナダニを駆除する場合は、拡散させない(家のあっちこっちで見ないようにする)ことも重要ですから、やや不向きかなと思います。
水や洗剤による駆除
ケナガコナダニのような小さな屋内塵性ダニ類は水に沈めても簡単には死にません。
呼吸用の穴(気門)がなく、皮膚呼吸をしています。また、微小な毛に空気が蓄えられており、水に沈めても数時間生きているそうです。家庭用の食器洗剤や洗濯洗剤に含まれる界面活性剤が混じった水なら、皮膚呼吸ができなくなるほど水で覆えるため、溺死させることができます。
と、インターネットで調べると出てきます。
実際に台所用中性洗剤(我が家で愛用しているライオン製 CHARMY Magica)を泡立てた水溶液にケナガコナダニを入れてみたところ、全身に洗剤液をまとっているはずですが、普通に1時間以上歩いていました。完全に水没する状態を長時間維持すればちがうかもしれませんが、実際に家庭でケナガコナダニが大量発生して困っている時に、その状態を作って維持するのは難しいでしょう。
結論としては、部屋の中を洗剤希釈液で拭いたりしても、おそらくケナガコナダニは死なない可能性が高いです。服に付着している個体は、洗濯洗剤で洗えば完全に沈めている時間が長くなるため効果があるかもしれません。
ダニ用殺虫剤の残効性について
ご家庭でダニ駆除をする場合、アレルギー対策として実施することもあると思います。
その場合は、長期間の殺虫効果で室内のダニアレルゲンを少なく保つことが重要です。
今回のケナガコナダニ駆除・テストはアレルギー対策ではなく、「白い小さな虫が大量発生して気持ち悪い」という不快感への対策として実施することを前提にしており、長期残効性は考慮に入れていません。すぐどうにかすることが重要だからです。
アレルギー対策としての残効性(どのくらい効果が持続するか)は、いずれ機会があれば実施してみたいと思います。
ダニアレルゲンに関しては、下記のようにアミドフルメト製剤を用いた研究がなされています。高い効果が得られたようです。
外部リンク:J-STAGE「新規化合物アミドフルメト製剤によるダニアレルゲン抑制効果の準実地試験による評価」日本衛生動物学会 2004年 55巻 1号 p.47-53 橋本 知幸ら
まとめ
業務用の液体殺虫剤は、種類によってケナガコナダニに対して効果に大きな差があります。
市販のダニ用殺虫剤は、特にアミドフルメト製剤の効果が非常に高いです。
凍殺ジェットは瞬間的な駆除効果は非常に高いです。
ケナガコナダニが大発生してしまったら、原因となっている物・場所の調査および清掃と、適切な方法を用いた駆除が必要です。
お困りなことがあればお気軽にご相談ください。