
結論:害虫は「閉じ込めてから処理」が最も安全で確実です。
「ゴキブリが出てパニックになりそう…」「ムカデがいて怖い」
そんな場面で、無理に近づいたり殺虫剤を大量に使ってしまうと、思わぬ事故や失敗につながります。
この記事では、自分でゴキブリ駆除・ムカデ駆除を行う際に、虫を逃がさず・殺虫剤を広げずに処理できる方法として、ご家庭にあるもので5分で作れる「簡易捕獲カバー(GMAKD:ジーマクド)」の作り方と使い方を解説します。(G)ゴキブリや(M)ムカデを(A)安全に(K)駆除する(D)道具で「GMAKD」です。
鹿児島のように高温多湿で、住宅周辺に植栽や空き地が多い地域ではゴキブリやムカデ、ヤスデなど大型害虫の人家への侵入が増えやすくなります。
目の前に害虫が出てから作るのでは間に合いません。事前に作って殺虫剤とセットにして用意し、夏に備えましょう!
※注意:この方法は害虫にある程度近づける方向けの対処法です。まったく近づけない場合は、後述する別の方法をご検討ください。
この方法のメリット・デメリット
メリット
- 虫を逃がさず確実に捕獲できる
- 殺虫剤の飛び散りを防げる
- 少量の薬剤で処理できる
デメリット(重要)
- 虫に近づく必要がある(ここが最大の弱点)
- 殺虫剤が狭い範囲に集中するため、床や壁の変色リスクが高まる可能性がある
- 飛んでいる虫には使えない
「近づけるかどうか」が、この方法を使うかどうかの判断基準になります。
ゴキブリ・ムカデ駆除でよくある失敗
- 殺虫スプレーを大量に使いすぎ、部屋中に飛散
- 床や家具がベタベタになる
- 虫が逃げて見失う
- 噴射の勢いで虫が飛んでくる
- 焦ってケガをする
これらを防ぐには、まず閉じ込めることが重要です。
ゴキブリ駆除方法|安全に処理するための基本
- 虫を逃がさない(捕獲)
- 薬剤を広げない(局所処理)
この2つを同時に実現するのが、簡易捕獲カバーです。
簡易捕獲カバーの作り方【5分】
完成イメージ

虫にかぶせて閉じ込め、内部に殺虫スプレーを噴射して駆除します。
用意するもの

- じょうご(直径12~15cm程度のもの)
- 隙間テープ(窓やドアの隙間を塞ぐためのスポンジ付きテープ)
- ラップ
- 輪ゴム
- つまようじ
- トング(推奨)
ご家庭にない場合は、100円ショップでもかんたんに手に入ります。
じょうごの大きさは、後述するように大きすぎると使いにくくなります。
作り方
① じょうごの広い方のふちに隙間テープを貼る
隙間をなくし、虫の逃走と薬剤漏れを防止します。
丸いじょうごの場合、隙間テープに少し切り込みを入れると、ふちに沿って貼り付けやすくなります。
隙間テープの太さはじょうごのふちの幅に合わせて選んでください。ぴったりでなくても大丈夫です。
② 反対側にラップを張る
暴れた虫の手元への飛び出しを防止し、安心感をもって駆除作業を行えます。ラップは折りたたんで2~3重にしてピンと張り、輪ゴムで止めます。
③ ラップに穴を開ける
スプレーを中に噴射するための穴です。使う殺虫剤の噴射口の大きさに合わせた穴を開けます。
ラップが破れてしまう場合は、三角コーナー用のネットを張ってください。虫が手元に出てこなければOKです。
ゴキブリ・ムカデへの使い方
- ゆっくり近づく
- 虫にかぶせる
- 穴から少量噴射
- 動きが止まったらトングで回収(カバーをしたまま少し揺すったりして、虫が動かないことをよく確認してから)
※重要:この工程では虫との距離がかなり近くなります。無理だと感じた場合は中断してください。
ゴキブリやムカデは殺虫スプレーを浴びると短時間激しく暴れることがありますが、しばらくすれば動かなくなります。
殺虫剤の残量は半分以上残っていることを事前に確認してください。床に噴射するため缶を横倒しにすると、残量が少ない場合うまく噴射できないことがあります。
ムカデは毒を持っていますから、必ず最後までトングや割りばしなどを使って処理してください。
使い方のコツ3つ
- 隙間テープが密着するように簡易カバーをしっかり押し付ける
- 平面に真っすぐ押し付けられるチャンスを待つ(斜めになると逃げられる)
- 殺虫スプレーを噴射し過ぎない
斜めになると隙間ができて逃げられてしまうため、じょうごはあまり大きすぎない方が使いやすいです。大きいもので作る場合はできるだけ厚みのある隙間テープを使ってください。
近づけない場合の対処法
どうしても近づけない場合は、以下の方法が現実的です。
- 遠距離用スプレー(ジェットタイプ)を使用する
- 毒餌(ベイト剤)で後から駆除する
- 粘着トラップを置いて様子を見る
- 専門業者に依頼する
「無理して近づく」のが一番危険なので、自分に合った方法を選びましょう。
使用前の注意点
- 火気厳禁(コンロ・給湯器付近NG)
- 換気を行う
- ペット・子どもに注意
- 水槽がある場合は使用を避ける(特にピレスロイド系スプレーを使う場合)
一般的な殺虫スプレーには可燃性ガス(LPGなど)やピレスロイド系成分が使われています。
ピレスロイド系成分は魚類や昆虫、爬虫類・両生類に対して非常に強い毒性を持つため、水槽(熱帯魚、カメ、昆虫など)がある部屋では絶対に使用しないでください。有効成分欄に「フタルスリン」「フェノトリン」「ペルメトリン」「シフェノトリン」などが記載されていればピレスロイド系です。心配な場合はメーカーにお問い合わせください。
加えて、殺虫剤で変色しやすい建材や家具には注意が必要です(特に白い壁紙やワックス仕上げの床は変色が目立ちやすい)。
壁や床の変色リスクをなるべく抑えるためには、泡で退治するタイプや、凍殺タイプのスプレーもご検討ください。LPGや殺虫有効成分を使用していない商品もあります。一般的な殺虫スプレーより殺虫力はやや弱いかもしれませんが、この簡易カバーならほぼ密閉できるため、その1匹はしっかり駆除できるはずです。
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駆除後の注意点
- 殺虫剤を吹き付けた壁・床をすぐ拭く
- 使った殺虫剤の種類や量によって仮死状態から復活する可能性がある(死骸を紙やラップでしっかり包んで処分)※繰り返しになりますが、ムカデは毒を持っているため、直接触らずに最後までトングなどを使って処理してください
向いている虫・向いていない虫
向いている
- ゴキブリ
- ムカデ
- ヤスデ
向いていない
- 飛ぶ虫(ハエ・蛾)
- 極小の虫
よくある質問
ゴキブリとムカデ、どちらにも同じカバーで対応できますか?
できます。ムカデの方が大きいですが動きが速くないのでやりやすいです。
じょうごがない場合は代用できますか?
底に穴を開けたタッパーやダンボールでも代用できます。強く押し付けても形が歪まない丈夫さがあり、片手で持てるサイズなら何でもOKです(もう片方の手には殺虫剤を持ちます)。中の状態を確認できるよう透明な方がよいです。
アパートで使っても大丈夫ですか?
大丈夫ですが、壁や床の変色には十分ご注意ください。
子どもやペットがいても使えますか?
使えます。子どもやペットに殺虫剤が流れていきにくい、というのもこの道具の大きなメリットの1つです。
殺虫剤はゴキブリ用やムカデ用を使わないとダメ?
各害虫用の殺虫剤はその虫の駆除に「最適化」されているだけで、他の虫に効かないわけではないです。ゴキブリに対しては医薬品または医薬部外品を使うよう法律で決まっています。各害虫用を使うことが推奨されますが、手元にあるゴキブリ用スプレーでムカデを駆除しても問題ありません。
まとめ|ゴキブリ・ムカデは閉じ込めて駆除が正解
簡易捕獲カバーは、確実に駆除できる優れた方法ですが、近づく必要がある点が最大のハードルです。
無理に使う必要はありません。
「自分にできる方法を選ぶ」ことが、安全に対処するうえで最も重要です。
なお、この方法は「目の前の1匹を駆除する」だけであり、丸めた新聞紙で叩くのと同じで根本的な解決にはなりません。ゴキブリやムカデなどの目撃が続く場合は、偶発的な外からの侵入ではなく、内部的な問題がある可能性があります。家の中で何度も見かける場合は原因の調査が必要です。
根本的な害虫対策を行いたい方は、こちらの記事もご確認ください。
関連記事:モヤモヤから脱出!効果的な害虫対策の考え方【IPM】
ベネール環境サービスでは夜間の緊急依頼にも対応します。
ご自身での駆除が難しい場合や、目撃が多い原因の調査が必要な場合は、お気軽にご相談ください。
ではまた!